日本で唯一の手摺木版本を刊行する~美術書出版株式会社芸艸堂

商品

芸艸堂様は明治24(1891)年、美術書出版社として京都で創業。現在、日本で唯一の手摺木版本を刊行する出版社であり、その技術を活用して様々な美術品の制作していらっしゃいます。

創業以来の木版制作により蓄積され続けている版木、長年にわたり求版した古版木は数万枚・・・その正確な数はわからないそうです。版木蔵の中には葛飾北斎の「北斎漫画」「芭蕉翁絵詞伝」、竹内栖鳳ら京都画壇の画集、西陣織の図案などの版木など、貴重な版木や資料が保管。さらには竹内栖鳳(1864~1942)、竹久夢二(1884~1934)、伊藤若冲(1716~1800)などの名だたる作者の版画を所蔵されておられます。

一度、所蔵庫を見せていただきましたが、圧倒的な量の木版が所蔵されており、貴重すぎて近づきがたい雰囲気を醸し出していました。学者さん的にも貴重な資料がたくさんあるそうです。本当に京都の歴史の奥深さにはいつも驚かされます。

社名の由来

「芸艸堂」の名は「最後の文人画家」と称えられるあの富岡鉄斎さんが命名。この名は昔から書籍を害虫から守る香草として使われているミカン科の多年草で、漢名「芸香草(うんこうそう)」から取られているそうです。南ヨーロッパでは「Wijnruit(ヘンルーダ)」という名前で薬用・観賞用に栽培されている植物です。「芸(うん)」は「藝術」の略字である「芸」とは本来意味も違う別字なのだそうです。これまたとても奥深い話ですね。

芸艸堂様のサイトより抜粋

京都発!未来へつなぐ芸艸堂様の商品

今回は、ご縁ありまして、芸艸堂様の商品のほんの一部をRiFUKURUにて販売させていただくことになりました。
一つは以前、丸和株式会社様の風呂敷をご紹介していましたが、ウクライナを拠点とする デザインスタジオSVOYA(スボヤ)の活動を支援するために、 商品を共同開発されているウクライナデザイナーがデザインした「がま口財布」をセレクトさせていただきました。

こちらは、中村芳中の版本「光琳画譜」よりとても可愛い仔犬を表と裏に施してあり、ウクライナの国旗をモチーフにしたシンプルなグラフィックを掛け合わせた「がま口財布」です。なんだか癒される仔犬の図柄とメリハリのあるウクライナ国旗カラーとのギャップが素敵なデザインです。ストーリー性のある商品ですので、自分用にももちろん、贈り物にも最適ですね。

中村芳中(?〜文政2(1819))とは

京都生まれで、光琳を慕っていたと言われています。たらし込みの技法を多用した丸みのある間延びした独自の造形には俳画風の味わいがある画家でした。独自の琳派様式で描かれる軽妙洒脱な美の世界を描いていました。今でいうグラフィックアーティストのような存在だったそうです。
本作は1802年芳中が江戸に出て刊行した「光琳画譜」の伝承版木を使用し現代の熟練摺師により再現し、その一部の柄を使用しています。

芸艸堂様のサイトより抜粋

ちなみに以前の風呂敷についてのcolumnはこちらです↓
「風呂敷は心を包む道具」ウクライナに届けたい想い~丸和商業株式会社 – RiFUKURU Column

二つ目は、芸艸堂様と言えばの浮世絵を和紙にプリントされたメモ帳も販売いたします。京都のお土産としても良い品物です。

日本を代表する絵師達、葛飾北斎、中村芳中、歌川広重の多色摺木版画から抜粋し、鳥獣人物戯画も加えて、書きやすい越前和紙で製本したメモ箋です。富士山の図柄は海外の方に大人気だそうですよ。
サイズ:100×125ミリ / 用紙:越前和紙・50枚綴り

さらに新作となる夏目漱石の「吾輩は猫である」の表紙から絵柄を取ったメモ帳もあります。

夏目漱石の著書装幀を手掛けた橋口五葉の「吾輩ハ猫デアル」を表紙の書きやすい和紙で製本したメモ箋です。
明治40年 大倉書店・服部書店 装幀:橋口五葉

ニッセンオンラインでの販売は登録までもうしばらくお待ちください。

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